われわれは2021年3月4日付で、日本に特有の株であるB.1.1.214に属する株の中でE484Kが2020年8月と2020年12月に発生していたことを報告した。
2021年4月に日本からGISIADに登録・公開されているデータを分析したところ、さらに2021年2月にも、B.1.1.214に属する株の中でE484Kが発生していたことが示唆された。
知見
背景 2021年3月4日付で、日本のみで流行しているB.1.1.214株にE484Kが加わったウイルス株が2検体存在しているのを確認したが、さらに同じ系統で2検体のE484K変異株を確認した。
- 昨年から主に日本のみで流行しているB.1.1.214株にE484Kが加わったウィルス株がさらに2検体存在しているのを確認した。
- 国立感染研究所によると1検体は2021年2月22日に採取された株(GISAID Virus name: hCoV-19/Japan/PG-28428/2021)、もう1検体は2021年2月24日に採取された株(GISAID Virus name:hCoV-19/Japan/PG-28445/2021)である。
- これら2つの検体はまったく同じ変異構成であることから濃厚接触者の可能性があるが、詳細は不明である。